假名遣について  一、序文

 まづ最初に、「歴史的假名遣」といふ呼稱に疑問を呈することから始めようと思ふ。森鷗外その他の先人に倣つて、私はこれを單に假名遣と呼びたいからである。假名遣は、過去、現在、未來に亙る國語の表記に耐へる生命力と融通性を持つた … 続きを読む 假名遣について  一、序文